もし、私の告別式であいさつできるなら・・・

 本日はご多忙のところ、私の葬儀に参列いただきまして、誠にありがとうございます。
 私は、子供の時からまじめだけが取り柄でしたので、周りの方々には、全くおもしろ味のない人物であったことと思います。
 子供の頃から病弱で、両親に心配ばかりかけてきた私にとって、医師という仕事はまさに生きがいでした。
 病院でも冗談ひとつ言わない私は、職員の方々にもつきあいにくい医師だったことでしょう。
 ただ私は、患者さんの前でだけ営業用の顔をするのではなく、職員や職員家族の方が病気になった時、「先生、主治医になって下さい。」と頼まれるような医師でありたいと常に考えて仕事をしてきました。
 やっと一人前の内科医として自信もでき、これからますます故郷の地域医療に貢献できると思っていたのですが、お別れしなくてはならなくなりました。
 42年間のこれまでの人生は、いつも目標を持ってがんばってきました。
 公私ともに充実した幸せな人生であったと皆様に感謝しております。
 ただ一つ心残りなのは、家族のことです。
 私は、夫として妻を幸せにする誓いを守れず、親として子供達を成人するまで育てる義務を果たせませんでした。
 遺された家族は、これからいろいろと苦労することになるでしょう。
 どうか皆様、私の家族にこれからも暖かいご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
 ありがとうございました。それでは、さようなら。

とまあ、こんな感じでしょうか。
自分の葬式ですから、何かメッセージを伝えたいとは思いませんか?